発酵料理家たやまさこです。
ご縁をいただき、小倉ヒラク君と、ハッピー太郎醸造所池島幸太郎君と、滋賀県からの依頼を受け、一泊二日滋賀の発酵を巡る旅に行ってきました。
まずは地元高島から吉田酒蔵さんにお邪魔させていただきました。
吉田酒造さんの代表ともいえる竹生嶋、ぬる燗もおススメで、小鮎の飴炊きなど佃煮系の味の濃いものや鮒ずしとよく合うしっかりしたお酒です。
しっかりしてますが、のどに引っかかる強さではなくて、体に染み渡っていく感じです。
吉田酒造さんの酒粕を使って、鮒寿しを甘露漬けにされている魚治さんへも伺いました。
鮒寿しが出来るまで二年、そこから酒粕に漬けた贅沢な甘露漬けは、酒粕の甘みを感じるので鮒寿しが苦手な方でも、食べやすいんです。
鮒寿しは、その土地や建物に住み着く菌、作り手の持っている菌によって、味がそれぞれ違う。
今回六軒の鮒寿しを食べさせていただきましたが、味の違い、そして鮒寿しを食べるとどんどんお腹が空いてくる。体内で乳酸菌が働いている体感!改めへ発酵の深さを実感しました。
毎年同じように作ることは、簡単なようで本当に難しく、鮒の状態、気候などなど、様々な状況を読み取り、その時に合ったことをする。
とあるお店では、これが出来たら、美味しくなった証拠とおっしゃってて、ウグイのなれずしを漬けさせてもらった時、師匠の樽に浮いていた青いカビの集合体と同じ!
マニュアル化出来な発酵の世界、経験値や感覚を身につけることの大切さ。
現場を見させていただくって、ほんと大事ですね~。
お客様に愛される商品を作り続ける。手間ひまを惜しまず、その手間が出来上がりに繫がっています。
この美味しさを多くの方の知っていただきたい。
もっとお話伺いたかったですが、スケジュールパンパンで。
ランチは棚田ハウスさんに畑漬けランチをご用意いただきました。写真撮り忘れてございませんが、棚田米をいろんな発酵食品と共に、美味しくいただ来ました。
畑漬けは、畑地区でないと、漬からないピリ辛のお漬物。
材料は水・唐辛子・塩・季節の野菜・夏に漬けた畑漬けの茄子。
やっぱりこちらもつける方によって味が違うんです。
アレルノン食品の会長にもお越しいただきました。こちらの商品は鮒鮨由来の乳酸菌を抽出して、米粉から出来た植物性ヨーグルトです。
私は賞味期限を越した、シュワシュワしたモノが好きなので、あえて発酵を進めて食べています。
父が認知症を発症した時、初めて花粉症になり、アレルノンを食べて即改善(私の場合です)すごいんですアレルノン。
体を維持する為に、味覚の優先順位が塩味、甘味や脂を好むそうで、ジャンクフードをよく食べると、塩味、甘味、脂の味が優先になり、酸味や苦味、旨味などを感じにくくなるそうです。
数年前、高校に出前料理教室に伺った時、発酵食品を味見してもらったら、臭いや不味いと連発でしたが、一年目二年目の味噌の違い、美味しさを知ってもらい、味覚を取り戻すには、だしや味噌汁なんだろうなーと感じました。
食の大切さ、在宅介護からも、体の仕組みを実感し、タンパク質の大切さ、発酵を取り入れた生活は、これからの時代とても大切になってくると感じます。
深い発酵の世界