発酵料理家たやまさこです。
皆さんは醤(ひしお)派ですか醤油麹派ですか?
醤をご存じない方もいらっしゃると思うので、少し説明を😊
醤は味噌や醤油の原形とされていて、そのままなら醤油、火を入れると味噌のような味に。
大豆麹と麦麹に塩水を混ぜて一年待つと、醤油になりますが、醤は大豆麹と麦麹に醤油と水を加えて1週間ほどで完成するので、家庭でも手軽に作れる万能調味料です。
詳しくは発酵家庭料理研究家まごきょんさんが詳しくレポートされてますので、ご覧ください😊
醤を作り始めた頃は、乾燥麹と生麹とそれぞれで醤を仕込みました。生麹で作ると、乾燥麹とは違う食感と味が楽しめますし、発酵が進みすぎると味は味噌に近くなります。乾燥麹は何個か購入しても消味期限も長く常温で保管OKなのでとても使いやすく、私は名刀味噌本舗さんのひしおの糀を使っています。
作る人によって、同じ材料を使っても味が違う醤。私は発酵が進みやすい手をしていて、一ヶ月しない間に酸味やアルコール臭がしてくるので、美味しい味の時に冷蔵庫に入れたり、冷凍ストックしたり。
向かって右が乾燥のひしおの糀、左が出来上がりの醤です。
醤は醤油麹より分解力が強く、大豆のタンパク質がアミノ酸に変わるので旨味も醤油麹と比べると断然深いです。
おにぎりの具に醤を入れると、ご飯のでんぷんを分解して、握れないので、これが分解かーとわかりやすいです。
興味ある方は、醤と醤油麹のでんぷん分解が違うので、それぞれ試してみるのも面白いですよ。
そして、醤を使う時のポイントは、醤だけで味をつけない事!
鶏胸肉を唐揚げにする時も、醤で分解、味は塩でつけると飽きのこない味になります。もう少し手を加えられる方は、昆布だしを入れると、上品な唐揚げになります😊
醤と醤油麹を同じように使って違いがわかるのが、レバーです。しっとりさせ、レバー臭さを無くしてくれるのは、断然「醤」
ジビエも醤が合います。
イカの塩辛ならぬイカ醤も、イカの内臓を使うので、こちらも醤を使います。ここでもポイントは、醤だけで味をつけず、塩で味を決めると、品のある味に仕上がります😍
醤を分解力として使う時、大豆麹がごろごろとあるのが気になる方は、醤をペースト状にすると使いやすいです。
醤油麹は米麹に醤油を混ぜて作ります。
醤油麹は醤より作りやすく、発酵が進んで味が変化することもほとんどありませんが、使うお醤油によって味が違います。天然醸造の添加物が入っていないお醤油で作ると美味しく出来ます😊
醤油麹に天然醸造の本みりんをお好みの甘さまで入れると、とっても使いやすくなります。
すりゴマと醤油麹で和えるだけで美味しい胡麻和えが出来ます。
みりんを入れていない醤油麹だと、すりゴマと醤油麹にプラス出しやみりんを入れないと、醤油の味を強く感じます。
醤油麹で味が決まらないと感じる方は、みりんで甘みのある醤油麹を作ってみてくださいね。
醤も醤油麹も同じように使えますが、どういう味にしたいのか、何を分解したいのか、臭みがあるなら醤がオススメです。