発酵料理家たやまさこです。
鹿児島発酵の旅二日目は、枕先にある的場水産さんへ
かつお節には種類があります。
カビ付きかつお節→枯節 商品表記は「かつおかれふし」発酵食品
カビ無しかつお節→荒節 商品表記は「かつおふし」
スーパーに売っているかつお節は大体「かつおふし」の方です。
工場の見学もさせていただき、工程の説明をしていただきました。
カツオを三枚におろし(内臓と頭はそれぞれ他の業者さんが引き取りに来られる)
下茹でをして(煮た汁も業者さんが引き取り)
背の身と腹の身に分け骨を取って、身が割れている所にカツオ身ペーストを塗って成型していく。
すべて手作業だったんです!
薪に燻され
かつおふしが完成。これにカツオブシコウジカビを普通はふりかけて本枯になって行くんですが、
的場水産さんでは、自然にカツオブシコウジカビがつくまで待ち、二回菌をつける工程を三回行われてます。
本枯れ完成まで六か月。
なぜ、本枯節が良いとされるのか?
カツオブシコウジカビが繁殖しながら、さまざまな酵素を生産して、その酵素がたんぱく質を分解して旨味の主要成分であるアミノ酸を蓄積したり、油脂成分を分解して澄んだ美味しいだしが取れるそうです。
かつお節の背と腹では、味が違い、背は油脂が少ないのでより澄んだ出しに。
両方買ってきたので、違いを実際体験してみます。
先人たちの知恵は、何をヒントにされたんだろう?
今では当たり前の乾燥・塩蔵・嫌気(酸素遮断)などの保存方法も、昔は手探りだったはず。
先人の叡智に触れる度、小手先ではなく本質をみる力の大切さを実感します。