発酵料理家たやまさこです。
先日、お食事会のご予約をいただき、お手伝いしていただいてお料理を仕上げていきました。
焼くという行為も、野菜の水分を飛ばしたり閉じ込めたりしながら焼いていた私。
〇〇を全体にこんがり焼いてくださいとお任せしたら、食材から水分が出て、美味しさが抜ける手前でした。
そうか!焼く行為も人によって違うんだ!を実感しました。
焦げるのが怖くて、火が弱かったり、食材を炒めながら触りすぎて、火は通っているけれど、焼けてない状態になったり。
どうやって火加減をしているの?って聞かれるけれど、同じ食材でも、その時その時で、火の入れ方が変わるんです。
私の場合、無意識でやっているので、説明が出来なくて。
言える事は、食材と呼吸を合わせて変化を見極める感じです。
食材を切るという行為も、切っている包丁の音を聞くと、寄り添っているか、力で切っているかがわかります。食材に圧がかからないように包丁研いでます。
火の入れ方は、音や香りで受け取っているんだと思います。
五感を自然と使って、気づけばお料理が出来ていくんです。
召し上がってくださった方から、音楽が奏でられているようだった。
食材の声が聞こえてるんですね。
素材そのものを味わえるから、ストレスなく食べられると、感想をいただくと、私はお料理すると無の境地に居るんだと気づきました。
美味しくなーれ、もしません(笑)私は変化を見極め、美味しくなるお手伝いをするだけなので。
私の腕ではないんです。
自分が整うと、美味しいものしか作れなくなる。食材からの導きの世界です。
発酵・菌・地球・愛